1on1は何のため

▲ どちらが困っている?

組織における1on1ミーティングの目的

組織内で行われる1on1ミーティング(以降、1on1)、ここでは基本的に上司(マネージャー職)と部下の間を想定していますが、その目的、大義名分は
「人材開発」「組織開発」にあります。
前者は、組織内の一人ひとりの能力を開発し(強みを引出し)生産性の向上につなげる「人」に向けてのアプローチ。
後者は、人と人の「関係性」(相互作用)を改善し、効率や生産性向上につなげるものです。
ここ数年、企業さんの1on1研修に関わって気づいたこと、そして私が焦点を当てているポイントを述べてみます。

1on1が機能しないとき

上のアイキャッチ画像を見てください。あなたの1on1はどちらでしょう。
言いたいことが言えなくて、言っても通じなくて、上司が汗(~_~;)
そんなこと言われても、私の思いと全然違うよな、部下が汗(~_~;)

1.上司は「こんなことが何故わからないのだ!」と思いつつも
〝強く言ったらパワハラ〟〝指摘してはダメ、気づかせないと〟と・・・。
部下は、上司の言いたいことが分からない、時間の無駄だ。
2.上司が部下の仕事の進捗状況を聞き、課題解決に向けて経験談を話す。
部下は、管理・評価されていると感じ、また自慢話が始まったとも。

こんなコミュニケーションになっていませんか。
1on1の目的が理解・合意されていない、上司と部下の関係性が出来ていないのです。

智玄が伝える1on1の目的

智玄が伝える1on1の目的は、ずばり「部下の成長」です。
そのために必要なのは、先ず「部下を知ること」。
部下の「価値観」「仕事観」「求めているもの」・・・
部下は自分とは違う人間であり、自分と同じはずがない。だから教えて欲しい、という姿勢です。
「話してもらう」ために必要な姿勢は、共観的に聴くこと、そして追体験しようとすること。部下が何を感じ考えているのか上司が受け止めることなのです。評価批判を交えずに、そのまま。
追体験しようとすると、違和感を感じるはずです。
そこがポイント。近づく対話の始まりです。このプロセスで「関係性」が作られていきます。

智玄の狙いは

結局、私が行いたいことは「上司(マネージャー)のマインドセットを変えること」のようです。部下の成長を目的とした1on1を通して「マネージャー自身の成長(=変化・改革)」を図ること。
1on1で経験学習のサイクルを回すのは、部下と上司の両方。1on1は部下と上司、両方にとっての学びの場なのです。

もう一点、1on1の重要なポイント(特長)は、継続的に行うことです。「成長」や「関係構築」は環境造りから始まる「継続性」が必要です。
1on1の第一目的は「課題解決」ではありません。課題を自ら解決できる人を育てることです。1回の1on1で課題を解決させる、答を出すことを狙っても目的は達せられません。緊急の課題解決・対応は1on1とは別次元で捉えてください。

散歩道のキウイ

6月なのに、梅雨明けもしていないのに真夏の気温が続く環境、植物たちはどう捉えているのでしょう、必死に対応しているのでしょうね。
散歩道で見掛けたキウイ、このまま太り熟してくれると良いのですが、チョト心配。

VUCA時代、マネージャーが感じる環境変化は並大抵なものでは無いと思っています。あなたは、何も悪くないのに、周りが変わったために「責め」られる。私のコーチとしての仕事は、変化を求められているマネージャー層を支援することのようです。

真⾯⽬なマネージャーが陥るギャップを埋めるために。