近づく対話法

高圧的?遠慮がち? 真っ直ぐに近づくためには!

「どうだ!言い返せるか?」。「う~ん、今回は負けたな!」、「最後は負けたが、途中までは私の方が説得力があったな!」等と言える議論好きの人(狩猟民族に多い?)は別として、多くの日本人は「和を尊ぶ」ため、対立する対話を上手く進められないようです。また「妥協する」状況に陥ることを避けたい、と考える人が多いようにも感じます。

「君が正しい/私が正しい」から共通点を見つけるために、あるいは問題そのものでなく「あなたと私の心理的距離」を近づけるための対話法を紹介します。

  • 「近づく」ためのポイントは、「違いを知り認める」という現在地の確認が出発点です。

対話のサイクル

  1. 「最後まで聞く・承認する・共感を示す」
    否定の言葉、否定の接続詞を使わない
    〔NGワード〕でも、だって、でもさ、だから、いや、そうはいっても、そうかな、…
    〔OKワード〕なるほど、そうか、そういう視点もあるね、一理あるね、…
  2. 「興味を持って聞く・深める」
    ここを詳しく教えてくれるかな? たとえば? 具体的には? 同じものが見えるように聞く
  3. 「受け止めた内容を確認する」
    自分の言葉で話をまとめ、確認する。
    「どこか間違っていたかな?」「もう一回聞いても良いかな?」
  4. 「ここで初めて、自分の意見を言う」
    自分の意見を、自分を主語にして伝える。一般化しない、絶対に!自分の意見として言う。
    「投げかける」:これが私の意見ですが、あなたはどう思いますか?(自己主張を疑問形で)

《全体の「3/4」75%は相手に焦点、自分の話は「1/4」です。》

《「1」に戻る》

  • ここで必要となる「聞く、承認、質問」等が、コーチングスキルの一番基本になるものです。

「対話」と「会話」

ちなみに、対話と会話の違いは何でしょう? 英語を基に調べてみました。

  • 会話:「conversation」分解すると「共に」「回す」、すなわち「お互いに話す機会を回し合う」「共に付き合う」ことが原義で、一緒に生きる・共に居ることが重要であり「他愛のないお喋り」でも「会話」なのです。
  • 対話:「dialogue」分解すると「~の間」「言葉・論理」、すなわち「二人の間で共通のテーマに向かって話す」ことで、相手の話に「深く耳を傾けて聞く」必要があります。
  • 「communication」は、「他人と共有する」が原義だそうです。
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