吉野(よしの)・大峯(おおみね)
プライベートな用事で、ご無沙汰している人々に会うため十年ぶりに奈良に出掛けました。その翌日の奈良市内散策・・・、当たり前のことですが訪日外国人観光客の多さと、大人しくなった鹿に驚きました。
丁度、奈良国立博物館で、特別展「神仏の山 吉野・大峯 ─蔵王権現に捧げた祈りと美─」が開催されており、観てきました。
神々が住まう、神秘的な場所として崇められてきた奈良の吉野から和歌山の熊野へと至る大峯の険しい山々は、山岳修行はじまりの地とされています。

特別展では、藤原道長(ふじわらのみちなが)自筆の国宝・紺紙金字経、山岳修行の祖・役行者(えんのぎょうじゃ)像や蔵王権現(ざおうごんげん)像、曼荼羅や鏡像、人々が祈りを捧げた神像や仏像など、自然と神仏への信仰が一体となって生み出された宝物が展示されていました。
こちらの写真は、唯一撮影が認められた「アメリカから里帰りした蔵王権現立像」。
ロサンジェルス・カウンティ美術館(LACMA)所蔵のものです。
額上に桜をかたどった冠飾りが付いており、平安時代後期には桜の名所として知られていた吉野の桜が蔵王権現信仰と結びついた謎を解き明かす鍵となる像だそうです。写真の背景は、展示室の壁の絵がガラス越しに写ったものです。
大峯の山上ヶ岳(さんじょうがたけ)には「西の覗(のぞき)」と呼ばれる有名な修行がある事を思い出しました。私も中学生の頃、体験しました。
断崖絶壁から這いつくばって上半身を突き出す修行です。後ろに居る命綱を持った山伏さんから「親の言うことを聞くか」「親孝行するか」「しっかり勉強するか」などと訊かれ、大きな声で返事しないと、ズルッと命綱を緩められるのです、あ~コワッ!
山の寺念仏寺

市内散策中に、開化天皇陵に隣接する「山の寺念仏寺」を見つけました。徳川家の「三つ葉葵」の紋が惹きつけたのです。
徳川家康が大坂冬の陣(1614年)の際、木津(木津川市)で真田幸村に敗れて奈良に逃げ、桶屋にあったひつぎに隠れて九死に一生を得た―。そんな言い伝えが残るお寺でした。
このお寺の大檀那(だんな)は松平定勝、家康の異父弟だそうで、寺には定勝の墓と伝わる供養碑がありました。
お寺の入り口に貼ってあったのが、こちらの写真の言葉です。
これにも惹かれました、そうですね、「自分で越える」これが肝心。


