房総半島をドライブ
以前から成田空港に行くとき気になっていた、高速道路から見える“巨大な立像”、それとTV番組でよく紹介される千葉・鋸南町の日本寺の“大仏と地獄のぞき”、これらをクリアしようと館山の海鮮料理の温泉宿を出発起点に成田山新勝寺を加えたドライブ旅行に出掛けました。
鋸山 日本寺
日本寺は約1300年前、聖武天皇の勅詔を受けて、行基菩薩によって開かれた関東最古の勅願所だそうで、鋸山(のこぎりやま)の南側斜面に10万坪余りを境内としています。上の写真はご本尊の「大仏様(薬師瑠璃光如来;やくしるりこうにょらい)」。岩壁に直に彫刻された日本最大の磨崖仏(まがいぶつ)で、21.3mの高さがあります。
この大仏は東方浄瑠璃世界の教主で、瑠璃光を以て衆生の病苦を救い、病苦を救う医薬の仏様で、左手には薬壺を持っておられます。
天明三年(1783年)に大野甚五郎英令が27人の門弟とともに岩山を3年かけて彫刻したものが原型だそうです。

こちらの写真は「百尺観音様」。
石を切り出した壁面に彫られた100尺(30.3m)の大石像で、昭和41年(1966)に6年の歳月を費やして完成した観音様です
観音様のすぐ近くには鋸山の断崖絶壁の上に作られた山頂展望台「地獄のぞき」があり、強風にあおられながらも頑張って覗いてきました。
私は、信仰心が厚くて仏様を巡っているのでは無いのですが、歴史的興味や、こういう巨大な仏様を作る(彫る)人々の技術や心に興味関心を持っています。
岩山を眺め、仕上がりの全体像を想像し<鳥の目>、目の前の岩を彫っていく<蟻の目>、途方もない時間を掛けて。その努力の源は何に、どこにあるのか? 作業・行動の先に見据えている目的は何なのか?
今の人々と何が異なっているのか・・・、
いや、今の世界でも「途方もない技術」に挑戦していますね。「プロジェクトX」
私自身に「“人”の素晴らしさ」を改めて感じ直させなければ、と思いました。
牛久大仏
成田に宿泊し翌午前中に成田山新勝寺にお参り、ゆっくり巡った後、「牛久大仏(牛久阿弥陀大佛)」に向かいました。

ギネスブック認定、世界最大120mの青銅製大仏です。
奈良の大仏(像高14.98m)が掌に乗ってしまうほどの巨大さです。
昭和58年(1983)から構想に着手し、完成したのは平成5年(1993)。歴史的には新しい建立ですが、浄土真宗のお寺です。
牛久の地は、親鸞聖人(1173年~1262年)が布教に入った常陸国(茨城県)の拠点の一つだそうで、県内には親鸞ゆかりの寺や事跡が多く残っています。
大仏様の中は、近代的な建物の構造を成しており、高層ビルの外側を大仏さまが覆っていると言っても良い感じです。拝観可能な大仏内は5層のフロアに分かれていて、建立完成までのパネル、大仏の親指の模型(実物大)の展示、胸元や肩に作られた展望台(覗き窓)からの景色などを楽しめました。
「日本の大仏様」で調べてみると、日本全国至る所に多くの大仏様が居られるこのに驚きました。
日本人は、何のために大仏様を作り続けてきたのだろう?