「梅」か「桜」か

▲ 梅林と河津桜(みさと梅まつり@高崎)

関東三大梅林

先日見た群馬県高崎市をPRするTV番組で「梅林」を話題にしていました。群馬県は梅の生産量が全国二位であり、高崎には箕郷梅林、榛名梅林があって凄いんだ!というもの。調べてみると「みさと梅まつり」(高崎市箕郷)の真っ最中、「なるほど凄そうだ。オマケに河津桜も付いている」と言うことで訪問してきました。
上の写真でお分かりのように、絶好のお花見日和で、高台の河津桜の並木の下に梅林が広がっています。共に満開間近、綺麗でした。

紅い梅は花びらが六枚

関東三大梅林と呼ばれるものがありますが、確定したものでは無いようです。私流に思い描くと
水戸偕楽園(茨城県水戸市)
熱海梅園(神奈川県熱海市)
が先ず上がり、越生梅林(埼玉県越生町)、青梅梅林(東京都青梅市)・・・なのですが、曽我梅林(神奈川県小田原市)や秋間梅林(群馬県安中市)も上げられるようです。

「花見」の始まりは奈良時代の貴族の生活の中にあったようで、そこで愛でられていたのは「梅」。平安時代以降に「桜」が花見の定番になったそうです。

「梅」は寒さを耐え、百花に先がけて香り高く花を咲かせる
「桜」はパッと花を咲かせ、潔く散っていく
こんな言われ方をしますが、日本人の感性が好むものなのか、文化・環境から植え付けられたものなのか・・・。
また、梅の方は「梅園」と「梅林」があるように、鑑賞(花)と農産物(実)に分かれています。「花も実もある」との言い回しは梅が基になっているそうです。

庶民のお花見

満開近い「河津桜」

庶民が花見をするようになったのは江戸時代、八代将軍の徳川吉宗が浅草(墨田川堤)や飛鳥山に大規模な桜の植樹を行い、庶民が桜を楽しむ場を提供したのが始まりだそうです。
吉宗の政策により、庶民の春の行楽となった花見。桜を見ながらワイワイとお酒を飲むスタイルが出来上がったようです。

今、桜の代表格は「染井吉野(そめいよしの)」ですが、これは江戸時代末期に、染井村(現在の豊島区駒込)の植木屋によって「大島桜」と「江戸彼岸桜」を交配してつくられた桜で、接ぎ木で増えるため瞬く間に日本全国に広がったそうですね。

「梅は香りに桜は花」今回は、梅と桜のお花見を一緒に出来て幸せ、満足です。