失われた時を求めて

▲ 講演会に集まった同窓生

プルーストの醍醐味を語る講演会

トピックスのタイトルは、マルセル・プルーストの超長編小説のタイトルですが、これを約10年かけて個人で全訳した吉川一義さんの完結記念講演会が行われたのです、高校の同窓会で。

吉川さんは、現在、京都大学名誉教授、2012年に日本学士院賞・恩賜賞を受賞、フランス政府からも芸術文化勲章を受賞している大学者なのですが、私の高校時代の同期生、その出世頭です。

プルーストの醍醐味を語る訳者

毎年、東京で行ってきた同期会で、その進捗状況や苦労話を聞いてきました。

「かくも多様な人生の諸相、それを通じてあぶり出される“時間”、これらを感知せしめるためにプルートスは桁外れの長篇を必要とした。人生にかんする意識せざる真実を発見できる歓び、訳者も日々その歓びを味わいつつ本作を全訳した。」と述べている彼、凄いですね~。

それに比べて

何年か前から始まった出版(岩波文庫)、読み始めた同期生も多く居たのですが最後(14巻)まで着いてこられた仲間は一人も居ませんでした。
私は、挑戦すらしませんでしたが、今回、彼がチョイスした部分を解説してくれるのを聞いて、とても興味深く面白く感じました。

「俺、お前の仲」の友人に「偉い奴」がいると、自分が何か人より優位性を持っているような錯覚に陥る愚かさを感じながら・・・、このトピックスを書いています。

彼を通してプルーストを知る前に、私の備忘録に以下の言葉がありました。

「発見の旅とは、新しい景色を探すことではない。 新しい目を持つことなのだ。」(仏 小説家 マルセル・プルースト)