温泉心理学

▲ 日本産業カウンセラー協会のセミナー

温泉の効能は?

前回のトピックスで、温泉に入りたくなるのは何故?/温泉に入ると元気になるのは何故?と、問いかけていました。そうしたら何と、こんなセミナーがシンクロしてきました。一社)産業カウンセラー協会が行うセミナーで「温泉心理学」。こんな心理学は初めて聞きます、面白いですね~、早速申し込んで受講しました。

講師は、東京成徳大学応用心理学部准教授の関谷大輝(せきやだいき)さん。温泉愛が高じて、温泉に対する人々の心理について学問的、客観的、科学的に研究する「温泉心理学」にも取り組み始めたそうです。

江戸時代の健康法「養生訓」

日本には温泉好きな人が多いです。
江戸時代の儒学者であり、医者でもある貝原益軒(かいばらえきけん)によって、健康で長生きするためのエッセンスが書かれた書物「養生訓」にも、温泉・入浴に関しての記述があります。
病気によっては入ると良くない、入りすぎも良くない、なども書かれています。

現代人も、温泉に対して「ストレス解消」などの効果を期待して、温泉に出掛けています。しかし、温泉は薬ではないので、浸かっただけで健康になったり、怪我や病気が治ったりするわけではなさそうです。
ではなぜ、人は温泉に行きたがるのか?ストレスが解消され、癒されたと感じるのか?それは「ココロの働き」なのでは? ここに心理学の観点が生まれたようです。

日本温泉科学会は、温泉の効能として「温熱」「浮力」「水圧」「変調」「薬理」「転地」を上げ、温泉の効果を示していますが、関屋さんは「転地効果」に強く焦点を当てているようです。
綺麗な景色や空気、美味しい食事やお酒、などの非日常感による効果が一番強いのではないかと。

スーパー銭湯との違い

日常の生活圏にある温泉を源泉に持つスーパー銭湯と、旅先の温泉はその効果に違いがあるのだろうか?本当にお湯(温泉)のパワーだけなら違いは無いはず。

「温泉愛好度」の高い群と低い群で調査すると、前者を「温泉好き」と呼んだ場合、「温泉好きは、ストレスが溜まると、温泉に出掛ける頻度が下がる」という調査結果が出ているのです。不思議ですね、興味が湧きますね。

他にも、面白い切り口で人と温泉の関係を紐解いておられます。
「観光心理学」という領域もあり、日本での研究は未発達でエビデンスが少ないとのことですが、「温泉心理学」と重なる要素がとても多いようです。
私にとっても、旅と温泉の組合せは、鬼に金棒です。
また「サウナ心理学」も出てきますが、サウナは温泉とはチョト違うようです。

感情労働

話の中で、温泉従業員の「感情労働」という切り口が現れ、この言葉に大変興味を持ちました。(関屋さんのご専門)
「感情労働」とは「感情を使わないと成立しない仕事」のことで、自分の感情をコントロールして顧客と向き合い、ストレスを感じる場面が多い仕事です。
対人援助職・接客業などがその代表ですが、現代ではあらゆる仕事において感情労働の側面が強くなってきています。

〝相手(顧客)に合わせて演じなければならない〟から、
〝感情が働くモチベーションを生む〟への変化、
相手の幸せや喜びを生み出すことが、自分のやる気の源になるクリエーターなのです。

サボテンの見事な花

このお話、考え方を聞いたとき、コーチもそうだよな~と感じました。

こちらの写真は、近所のお宅で見かけたサボテンの花「花盛丸」です。
見事ですね、美しいですね、
見ているだけで気分が良くなり癒やされます。

自然は、お互いに与え合って繁栄していくのが摂理のはず、人間も含めて。
人は「共に居る」「貢献している」と感じたい欲求を基本に持っているのですから、もっともっと「共存の世界」を拡げて行く仕事に向かいたいと思います。