「論語と算盤」

▲ 読みやすく分かりやすい、さすが齋藤先生の本

始まった大河ドラマ「青天を衝け」

2月14日スタートのNHK大河ドラマ「青天を衝け」は、「日本資本主義の父」と称される渋沢栄一を主人公にしたもので、私には現在失われているとしか思えない「道徳と商売(経営)」を考える機会になっています。
渋沢栄一と言えば、2024年に更新される一万円札の顔としも発表され、地元の深谷市では「渋沢栄一記念館」など大盛り上がり。埼玉県民の私も地元感覚です。

日本は真の資本主義を忘れている

このタイトルは、アイキャッチ画像に使っている本(齋藤孝著「渋沢栄一と「論語と算盤」)の帯に書かれている言葉。帯にはさらに「今こそ、日本人に一番必要な人物と教え」とも書かれています。共感!!
大変読みやすい“図解” になっていますが、現在の私たちに必要な部分(28)をピックアップし、非常に分かりやすく解説してくれています。
以下にその内の5つ、私が選んだものを示します。

・人の行為の善悪は、志と所作の両方で見る
・親と子は違って当たり前
・専門的な能力を身につける
・女性に教育が必要な理由
・成功と失敗を超えていけ

さらに渋沢が同時代に活躍した人物との交流やエピソード、歴史上の人物に対する見方(評価)の記述は、渋沢栄一を知る上で大変面白い読みものになっています。

論語研究専門家の立場から渋沢の経営哲学を説いてくれる新書本

岩崎弥太郎(三菱財閥)と激論を交わしたという「屋形船会合事件」は、私は初めて知った事件で、知見を新たにするものでした。

こちらの写真は、以前、中国古典の勉強会でお世話になった守屋先生の著書だ、新書版で持ち歩きやすいと、買い求めたもう一冊(渋沢栄一「論語と算盤」の思想入門)です。

手にしてみると著者は守屋淳さん、私がお世話になった守屋洋先生の息子さんでした。
これら二冊の本は、同時進行で読むとより一層興味深く感じ取れました。

その一方で「今の日本、世界を動かしているリーダー達よ、何か違うぞ・・・」を感じています。「で、君は何をするの?」と問う自分もいます。